◆ワークショップ(CSR社内浸透とロールプレイング)
森 摂(オルタナ編集長)

ワークショップ冒頭で森は、CSRを社内に浸透させるためには、何のためにやっているのかを理解させることが重要であると述べた。具体的には「社会、顧客、従業員、投資家が求めている」という点を社内で共有する事が大事であると説明した。

さらに現在、全社員がCSRを理解している企業は全世界でどこにもないとの見解も示した。そのような状況を鑑みて今からスタートすることによってCSR企業のトップランナーになれる可能性もあると述べた。

オルタナではこのほど、CSRの社内浸透に向けたツールとして、eラーニング教材「SDGs1日1分」を開発した。森はその内容を紹介した上で、「CSRの社内浸透に役立ててほしいと考えている」と述べた。

ワークショップでは、2グループ(架空企業の役員とCSR担当者)に分かれてロールプレイングを行った。

議題は「3年前にサステナビリティ部署を設立し、昨年より統合報告書も作成している。背景として競合他社がこの件に力を入れてきたということがある。しかし当社はこの部署が貢献しているのかが不明瞭であるため、現状を報告してほしい」というものである。

それぞれの受講生は、議題に対する質疑の形で意見を交わし合い、会場全体でCSRの社内浸透に繋がるような討論になった。

◆企業事例 アディダス・ジャパン
アンジェラ・オルティス氏(アディダス・ジャパン株式会社 CSR コーポレートコミュニケーションズ シニアマネージャー)

 オルティス氏は冒頭、「CSRの意味を明確に理解することが大事」と述べた。CSRは、国や文化の違いによってそれぞれ異なる意味を持っているからだ。この日は特に海洋プラスチック問題に焦点をあて、この問題をどのような取り組みで解決しようとしているのかを説明した。

アディダスは「スポーツを通して人生を変えることができる」をミッションに掲げ、CREATIVITY(創造性)を一番大切に考えているという。

オルティス氏は、同社が考えるCSRは「すべての利害関係者に経済的、社会的及び環境的に利益を提供することによって、持続可能な開発に貢献するビジネスアプローチ」であると述べた。

CSRを実現するためには、組織の全社員にそれを浸透させることが必要であり、自社のコアビジネスがその解決に繋がるような社会問題に取り組むことが大事であると強調した。