第5回 2019年8月21日

CSR部員塾第15期上期の第5回が8月21日、東京・京橋のシティラボ東京で開催された。企業が発表している統合レポーティングの重要性について講義が行われた。企業事例として、アディダスのサステナビリティ戦略が紹介された。上期最終回となる今回、受講生に修了証が授与された。(鈴木朋幸、オルタナ編集部)

◆統合レポーティングとは何か
黒田 一賢氏(株式会社日本総合研究所創発戦略センター/ESGリサーチセンター スペシャリスト)

黒田氏は「2018年末時点で統合報告書を公表する日本企業は400社を超え世界一になった。しかし、内容については必ずしも満足するものばかりではない」と述べた。

その上で現在の統合報告書の改善余地は大きく3つあり、「①一貫性②独自性③定量インパクト」であると説明し、実際に発表されている企業の統合報告書をモデルにそれぞれの改善点のポイントを述べた。

黒田氏は、統合報告書は基本的に投資家に向けたものであると指摘した。

◆3級試験過去問演習と解説
木村 則昭氏(カシオ計算機株式会社 ESG統轄部 サステナビリティ推進部 社会環境企画室 室長)

2講目は、CSR検定3級試験の実際の過去問題を参照しながら、受講生とともに演習と解説を行った。木村氏はCSR検定3級公式テキストについて、「3回は読み直してほしい」と指摘した。

テキスト2016年版から2019年版への改定での変更点について、「CSRの目的と領域」「サステナブル投資とESG投資」「SDGsとサステナビリティ経営」「自治体のCSR・SDGs政策」「自然エネルギーとRE100」などの点を説明。ダイベストメント(投資引き上げ)の動きや、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の拡大など近年の社会の動きに対応したポイントを解説した。

また木村氏は、テキスト中のコラム2「社会から尊敬される企業とは何か」に関して想定問題を作成し、受講生に説明した。会社にとって社員は重要なステークホルダーであり、人を大切にする企業が持続的な成長に結びつくとの考え方を紹介した。

カシオ計算機では、CSR検定の受験を推奨しており、受験料は会社負担としている。現在、団体別CSR検定2級合格者数は全国1位、同3級は2位だ。木村氏は「CSRという共通言語で話せる社員を増やしたい。普通の会話のなかでCSRを話せる社員を一人でも増やすことがCSRの社内浸透だ」と力を込めた。

◆ワークショップ(CSR社内浸透とロールプレイング)