「CSR検定アップデート」では、CSRに関する最新情報や公式テキストの補足情報などを随時更新していきます(最終更新日:2019年9月19日)。

◆CSR検定3級公式テキスト(2019改訂版)

訂正

【CHAPTER4-8 自然エネルギーとRE100】

誤:海外ではアップル、イケア、ネスレ、アディダスなど、加盟企業が150社に達しました。
正:海外ではアップル、イケア、ネスレなど、加盟企業が150社に達しました。

上記の通り、誤りがございましたので、ここに訂正し、お詫び申し上げます。

【CHAPTER2-7 社会的課題とSDGs】

・「SDGコンパス」と「SDG Industry Index」
2015年9月、国連総会で「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)が掲げられました。政府だけでなく企業を含むあらゆる主体の積極的な取り組みが期待されています。

GRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)、UNGC(国連グローバル・コンパクト)、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)が作成した企業行動指針「SDG Compass(コンパス)」では、SDGsを活用するための5つのステップを紹介しています。

ステップ1.SDGsを理解する
ステップ2.優先課題を決定する
ステップ3.目標を設定する
ステップ4.経営へ統合する
ステップ5.報告とコミュニケーションを行う

また、SDGコンパスでは、「世界的な視点から、何が必要かについて外部から検討し、それに基づいて目標を設定することにより、企業は現状の達成度と求められる達成度のギャップを埋めていく」という手法「アウトサイド・イン・アプローチ」を推奨しています。

さらに、国連グローバル・コンパクトと監査法人KPMGは、より多くの民間セクターの行動のためのヒントを与え、参考となる情報を提供することを目的に、「SDG Industry Matrix」(産業別SDG手引き)を作成しました。この手引きでは、「食品・飲料・消費財産業」「製造業」「金融サービス」といった産業別に、グッドプラクティス原則や基準、ツール、各目標に貢献する事例などを紹介しています。

出典:「SDGsの企業行動指針 ――SDG Compass」(GRI、UNGC、WBCSD)、「SDG Industry Matrix」(国連グローバル・コンパクト、KPMG)

【CHAPTER3-5 ダイバーシティ&インクルージョンとは何か】

・女性活躍推進法の制定
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(通称「女性活躍推進法」)が2016年4月に施行されました。同法は期限が10年間の時限立法です。対象は従業員が301人以上の事業主(企業のみならず国、自治体、学校などあらゆる組織が該当)で、従業員300人以下の事業主は努力目標となっています。

同法律によって対象事業主は以下の3項目の行動計画の策定を求められています。

1.女性の活躍に関する状況の把握、改善すべき事情についての分析
①女性採用比率 ②勤務年数男女比差 ③露労働時間の把握 ④女性管理職比率など
(例:女性従業員が7割を占めるのに、女性管理職の割合は2%しかないと、女性管理職の割合が低いことが課題になる)

2.上記の状況把握・分析を踏まえ、定量的目標や取組内容などを内容とする「事業主行動計画」の策定・公表等(取組実施・目標達成は努力目標)

3.女性活躍に関する情報の公表

出典:「女性活躍推進法」(内閣府男女共同参画局)

【CHAPTER4-1 グローバルな気候変動交渉の動き】

・「パリ協定」の最新動向
2015年のCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で、175の国と地域が署名して採択された、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組み「パリ協定」。

この協定は法的拘束力を持ち、歴史的な国際合意の第一歩と位置付けられています。世界の温室効果ガス排出量を21世紀後半に実質ゼロにし、産業革命以来の世界の平均気温上昇を2℃未満に抑え、1.5℃に抑える努力を追求することなどを求めています。

2017年11月にドイツ・ボンで開かれたCOP23(国連気候変動枠組条約第23回締約国会議)では、2020年以降の世界各国の気候変動対策を進めるための実施指針(ルールブック)をCOP24(国連気候変動枠組条約第24回締約国会議)で合意するための交渉が行われました。

COP23では、世界全体の排出削減の状況を把握し、対話を通じて意欲を向上させ、削減方法などを改善するプロセス「タラノア対話(促進的対話)」の導入が合意されました。タラノアとは、COP23の議長国であるフィジーの言葉で「誰も拒まない、オープンな対話」を意味しています。タラノア対話は、2018年1月から12月のCOP24までの1年間を通じて実施されました。

2018年にポーランド・カトヴィツェで開かれたCOP24では、パリ協定の実施指針を内容とする「カトヴィツェ気候パッケージ」が採択されました。これにより、全ての国は自国の取り組み状況を国連に提出し、国際的にその進捗を確認し合い、⾏動を強化していくという仕組みができました。2019年は12月2~13日にかけ、COP25がチリ・サンチアゴで開催されます。

出典:「パリ協定の概要(仮訳)」(外務省)、「COP23(国連気候変動枠組条約第23回締約国会議)の結果概要」(環境省)、「タラノアJAPAN」

・「RE100」に代表される再生可能エネルギーの最新動向
経済産業省・資源エネルギー庁の資料では、日本の発電電力量に占める自然エネルギー比率(2017年度)は16.1%(水力を除くと8.1%)です。世界的には大規模ダム発電は自然エネルギーにカウントしていません。

そんな中、事業運営を100%再生可能(Renewable Energy)エネルギーで調達することを目標に掲げる国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟する日本企業が続々と増えています。2017年4月のリコーの加入を皮切りに、積水ハウス、アスクル、大和ハウス工業、ワタミ、イオン、城南信用金庫、丸井グループ、エンビプロ・ホールディングス、富士通、ソニー、芙蓉総合リース、生活協同組合コープさっぽろまで、2019年2月末現在で計13社の日本企業が加盟しています。世界を見るとマイクロソフト、アップル、P&G、ユニリーバ、ネスレなどグローバル企業が名を連ねています。

さらに、環境省は行政機関として世界初となる「RE100アンバサダー」になりました。同省は中小企業のRE100の加盟を後押しするため、RE100に関連した勉強会の開催や、関連書類作成へのアドバイスを行っていくとしています。

・ダイベストメント
「ダイベストメント」(投融資撤退)の動きが加速しています。もともとタバコ産業や武器産業からのダイベストメントが盛んでしたが、最近では、SDGs(持続可能な開発目標)やパリ協定の採択などを機に、温室効果ガス排出量が多い化石燃料産業からのダイベストメントが拡大しています。その総額は6兆ドルにも上ると試算されています。

日本でダイベストメントを推進している環境NGO 350.org Japanでは、銀行の化石燃料及び原発関連企業への投融資状況を調査した「銀行見比べ表」をネット上で公開しています。個人や団体が口座を変えることで、銀行による化石燃料企業への投融資撤退を促進しています。

【CHAPTER4-3 世界の貧困と児童労働】

・国際貧困ラインが1日1.90ドルに改定
世界銀行は2015年10月、国際貧困ラインを1日1.25ドルから1.90ドルに改定しました。この改訂は、物価の変動を反映させることで、より正確に貧困層の数を把握する目的で行われ、2011年に世界各国から新たに集められた物価データに基づいて設定されました。

世界銀行によると、国際貧困ラインを1日1.90ドルで計算した場合、1990年の貧困層の数は18億6400万人で、2013年の貧困層の数は7億6800万人と推定されています。

出典:「Regional aggregation using 2011 PPP and $1.9/day poverty line」(World Bank Group)

・世界の貧困と児童労働
国際労働機関(ILO)は4年に一度、世界の児童労働者数の推計を発表しており、2017年9月に発表した報告書”Global Estimates of Child Labour: Results and trends, 2012-2016″によると、2016年時点の児童労働者数(5歳-17歳)は、1億5200万人と推計しています。

これは世界の子ども(5歳-17歳)の10人に1人にあたります。児童労働者の半数近くの7300万人が、危険労働に従事していると言われています。

【CHAPTER4-9 障がい者雇用】

・改正障害者雇用促進法と障害者差別解消法の施行
改正障害者雇用促進法が2016年4月に施行され、2018年4月から民間企業の法定雇用率は2.0%から2.2%、国、地方公共団体などは2.3%から2.5%、都道府県等の教育委員会は2.2%から2.4%に引き上げられました。また、障がい者雇用義務の対象として、これまでの身体障がい者、知的障がい者に、精神障がい者が加わりました。

対象も従業員45.5人以上の事業主に拡大し(改定前は50人以上/短時間労働者は原則0.5人カウント)、毎年6月1日時点の障がい者雇用状況について書面もしくは電子申請でハローワークに報告することが義務付けられています。

国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として、2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(通称「障害者差別解消法」)は、障がい者に対する差別を禁止し、合理的配慮を義務付けています。これは、事業所の規模・業種に関わらず、すべての事業主が対象となります。

出典:「障害者雇用促進法の改正の概要」(厚労省)、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(内閣府)

【CHAPTER4-10 コーズ・リレイテッド・マーケティング】

・コーズ・リレイテッド・マーケティング
日本では、寄付付き商品がエシカルの浸透を後押ししてきました。セディナは1991年に利用額の0.5%が環境保全活動にあてられるクレジットカード「地球にやさしいカード」を発行し、イオンは2001年に購入金額の1%相当の物品を地域ボランティア団体へ寄付する「幸せの黄色いレシートキャンペーン」を開始するなど、買い物を通して寄付する文化が芽生えました。

2007年にはボルヴィックの「1L for 10L」プログラム、2009年にはアサヒスーパードライの「美しい日本に乾杯!~うまい!を明日へ!プロジェクト~」など「コーズ・リレイテッド・マーケティング」と呼ばれる手法が続々と展開されました。