ブライダル大手のテイクアンドギヴ・ニーズ(東京・品川)の完全子会社トランク(東京・品川)は5月13日、日本で初めてとなる社会課題解決型ホテル「トランクホテル」を渋谷区神宮前に開業した。同ホテルでは、環境配慮やローカル・ファーストの理念のもと、家具やアメニティに国産素材やリサイクル素材を使用する。同社は、ホテルの利用を通して、社会課題を意識した暮らしを実践する場を提供したい考えだ。(オルタナ編集部=小松 遥香)

背伸びしない社会貢献

トランクホテルのテーマは「ソーシャライジング」。「自分らしく、無理せず、等身大で、社会的な目的を持って生活すること」を意味し、「環境」「ローカル・ファースト」「ダイバーシティ」「健康」「文化」の5つに焦点を置いている。

こうした新たな価値観を提供するホテルを開業した背景には、ミレニアル世代に代表される消費動向の変化や、世界のホテルが「閉ざされた社交場」から「オープンなコミュニティ」へと変化する潮流がある。

宿泊者が利用する自転車は、放置自転車のパーツを利用しつくられている。放置自転車は渋谷区の抱える課題の一つ

実際に、若者を中心に社会や人の役に立ちたいと考える人が増えてきているものの、社会貢献というと寄付や募金、ボランティア活動など一歩踏み出して行わなければならない敷居の高さがある。

しかし同ホテルでは、宿泊のほかにエントランスを入ってすぐのラウンジスペースやレストランを利用することで、一日の暮らしの中で社会課題を意識し、何らかの形で社会貢献できる仕組みだ。

バーの壁面は間伐材を使用。ラウンジスペースは80席あり、誰でも利用できる

コカ・コーラのベンチをリユースしたベンチ

社会課題を意識する人たちがつながる場所に

部屋数は、シングルルームやキッチン付きスイートなど15室。室内は間伐材を使用するなど、木と植物の緑を基調とした明るい空間だ。

オーガニックコットンのタオルやルームウェア、蛍光灯をリサイクルしたグラス、鉄をリサイクルしてつくったハンガー、東京の地ビールなどが備え付けられている。

トランクの金野慎司さんは、「社会課題を意識して生活する人たちのつながる場所になって欲しい」と話した。

バルコニー ジュニア スイート(最大6名宿泊可能)¥111,282~

客室のバルコニー

スタンダード+バルコニー(シングル) ¥35,078~

企業の研修や合宿にも使えるスイートもある

室内家具にはTRUCK(大阪・旭区)の製品などが使われている

客室飲料は「ローカル・ファースト」の視点で選ばれた、渋谷西村のりんごジュースや渋谷のビール、渋谷のコーラなどを採用

日本製オーガニックコットンのタオル

ホテル内のコンビニ「TRUNK(STORE)」

アメニティにも使われているシャンプー類は、国産オーガニックハーブを使用する

渋谷で採られたハチミツなども販売

レストラン

一汁三菜のブランチ。バランスの良い、世界一のブランチを提供する

屋上のチャペル

披露宴会場

展示場にもなる披露宴会場

トランクホテルHP

(写真=小松 遥香)